• 徒然なるままに・・・

≡外付け 5インチフロッピードライブ SD-05R

PC-9801FA用に5.25インチのフロッピードライブを入手しました。

入手した機種は、システムサコム(株)のSD-05Rという、5インチシングルドライブです。
入手後、内部を軽く確認し、思ったよりキレイだったので、さっそく電源をオンにしてみました。
問題なく電源が入り、ドライブも回転しました。

搭載ドライブ: TEAC FD-55GFR-142-U

情報がほとんどないよ。出てきても枝番違いばかりだし、DOS/Vで使うものだったり・・・

≡強烈な臭いと原因

とりあえず、「動いたのでラッキー」と思ったのもつかの間・・・少しすると、なんか強烈なアンモニア臭が漂ってきました。トイレの臭いというより、動物の小便のような匂い。
買う前に、外に置きっ放しにされてて、猫とかネズミとかのトイレになっていたんだとすると、衛生状態がヤバいと思い、急いで電源をオフにし、中を確認しました。明らかにこのドライブから匂っていますが、内部には、サビや動物の毛などの痕跡はありません。

取り急ぎ、消臭ビーズと一緒に袋に入れて、ベランダに出しておきました。丸1日経過後、袋を開けてみると、臭いが消えてない・・・

とりあえず、基板やらスイッチやらを取り外し、KUREのエレクトロニッククリーナー1缶を基板とケースに吹き付けてまた、一晩様子見しました。

結局、この強烈なアンモニア臭は取れませんでした。

パーツクリーナでも取れない臭いって何だろうって思っていたのですが、クリーナーを使ったにもかかわらず、基板がベトベトします。このベトベトな部分を嗅いでみると、さらに強いアンモニア臭がします。
これが元凶か? ということで、このベトベトの周りを調べていくと、電解コンデンサ付近が特にベトベトします。もしやと思って基板から電解コンデンサを取り外してみました。

外してみると、電解コンデンサの下側から漏れてる漏れてる。

≡消臭

テプラでマーキングした箇所の電解コンデンサを外しました。左が取り外し前、右は取り外し後です。

取り外したコンデンサは、密封袋にポイ。
そして、もう一度、基板にエレクトロニッククリーナーを吹きかけて、乾いてから無水エタノールで丁寧に吹き上げました。そして、天日干しで丸一日。

臭い消えました!! かすかに残っているけど、もうあのひどい臭いではないです。
もう1日、クエン酸と袋密封で消臭したところ、ほぼ消えました。

≡代替コンデンサの購入と実装

取り外したものと同じコンデンサ(ルビコンSPPシリーズ)は、もう廃版です。
ですので、同じような規格のもので下記を選定。

  • C6 180μF 200V → ニチコン UCY2D181MHD3
  • C8 100μF 25V → ルビコン 25PX100MEFC5X11
  • C9 22μF 63V → ルビコン 63PX22MEFC5X11
  • C14 1000μF 25V → ルビコン 25PX1000MEFC10X16
  • C15 1000μF 16V → ケミコン EKZH160ELL102MJ16S (低ESR品)
  • C16 220μF 63V → ルビコン 63PX220MEFC10X16
  • C17 1000μF 16V → ルビコン 16PX1000MEFC10X12.5

合計で1500円ほど。送料含めて2000円程度でしょうか。
あれ、このドライブ4000円で買ったのに、50%が修理代になったよ?

届いたコンデンサを、元のランドに挿入して、半田付けしていきます。
電解コンデンサは極性がありますので、基板上の円弧マークに、コンデンサの短いリード線を挿入します。
半田はイモ半田にならないように注意ね。富士山型になるようにしましょう。

半田付けが終わったものから、リード線をカットしていきます。

すべての半田付けが終わったら、取り付けに問題が無いか検証します。まずは部品面から。
取り付け後は、電解コンデンサが元の物より小さくなってます。性能上がってるんだなぁって思いました。

取り付け確認が終わったら、テスターで導通があるか、すべてチェックしていきます。テスターは導通確認モードにすると、ピーっていう音で教えてくれるのでわかりやすいです。

≡動作確認

ここまで問題が無ければ、いよいよ通電させてみますが、なにぶんにも電源です。100V ACを取り扱うので、チェックは何度でも行っておきましょう。そして、エレクトロニッククリーナーや水、無水アルコール等の液体を使用して拭いていた場合は、乾燥も念入りに行います。私は、USB扇風機を使って、乾燥を2日かけました。

電源線のコネクタを電源コネクタ(CN1)、アース線を基板上のアース端子に接続します。
まだ、FDD側電源(CN2)は接続しません。

それでは、ACコードをつないでみます。接続後、特に異常が無かったので、電源SWをオンにしました。
この瞬間はドキドキでしたが、ヒューズも飛ばず、火も吹かず、無事、電源オンを示す赤色LEDが点いたので、動作は問題なさそうです。
FDD用の電源コネクタの1ー2ピンの電圧を図ると 12.01V でした。4ー3ピン間電圧は 5.04V で、無事に12V/5Vが出力されていることが確認できました。
参考までに、ピンアサインは、1:+12V, 2:GND, 3:GND, 4:+5V です。

一旦電源を切り、ドライブを取り付けて、34ピンカードエッジコネクタと電源コネクタを接続し、再度電源ONします。ドライブにFDメディアを挿入すると、モーターが回りました。お~!

さて、これで98FAの1MB FLOPPYコネクタにつないで試してみましたが、認識しません・・・(T_T
試しに、NEC FD1155Dに入れ替えて接続してみましたが、やはり認識しません。

≡認識しない原因はコネクタ

DIP SWやJumper SWを変えたりして試しましたが、状況は変わらず。
本体の故障や、ケーブルの不良も考えてみました。
もう1台、98FA買ってみるしかないのかなぁ~なんて考えも・・・

ですが、ケーブルを確認している過程で、セントロニクスコネクタのピン配置がおかしいことに気づきました。よーく観察すると、なんかピンアサインが98用じゃないみたい。

結局、使用しているTEAC FD-55GFRのピンアサインが、NEC製と異なっているみたいで、PC-9801VXの1MB FLOPPY I/Fのピンアサイン通りに新しく中継コネクタを作成して、別途購入したNEC FD-1155Dを取り付けてみたところ、無事に認識してD:ドライブが見えてきました。良かったー。

FD1155Dは2000円+送料で購入したので、これでSD-05Rの購入代金を上回りました(笑)

ちなみに、中継コネクタは、工作室の記憶さんの VFOありFDDの外付け化 を参考にしました。
ただ、この中継コネクタだと、電源オンしてる間はずっとモーターが回っているので、上手く停止させたいところ。READY信号とDRIVE_SEL信号あたりで何とかなるかな。

≡5インチ復活!

そして、MS-DOSが起動して、フォーマットしてみると・・・

あはは・・読める、読めるぞーーー!

というわけで、無事にファイルが読めるようになりました。

≡終わりに

今回は、FDDの入手と、無事に認識できるところまでを記載いたしました。
ボクはどちらかというと、入手も容易で保管場所にも困らない3.5インチをメインに使っていくので、5インチは読めれば良いかなという程度です。(当時は5インチ派でしたが^^)

次は8インチのドライブも手に入れたいなー^^


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